おおよその回路構成と信号のやりとりの想像がついたところで、ロジックアナライザで波形を直接観察しました。
最上段が、キーボードからM68に送信される信号で、その下が、M68からキーボードに送られてくる信号です。下は、74166と74164に入力されているCLK信号(1MHz)です。
信号がとびとびに観測されています。一つの塊を拡大してみます。
1つの塊に見えた信号は、二つの周波数から構成される信号でした。一番先頭の波形を拡大します。
入力信号は、立ち上がりから立下りまで4uSec、出力信号は、2uSec遅れて、立下りから立ち上がりまで2uSecの波形でした。
キーボードのキーを全く押さない時は、この波形がずっと続きます。
おそらく、この入力信号の4uSecがキーボードにおけるある列のスキャン命令で、2uSec遅れて、キーボードがその列の押下情報を送っていると思われます。
実際に"P"のキーを押した信号を見てみます。
推測通り、出力波形に変化が見られます。2か所に出現するのは、M68が連続で計2回スキャンしているからだと思われます。これはBOOT ROMのキー入力待ちのコードでも2回スキャンしているので、そこからの推測です。
この変化した波形を拡大します。
上の波形が実測値。下がビットに当てはめたものです。8ビットのはずですが、10ビットになる上に、CLKが1MHzで200nSecは分解能以下なのでは?と思いますが、まあ、その辺は置いておくと、08hとなり、これはM23のキーボードでは、スキャンラインがあっているとすれば、まさに"P"のキーに当たります。
それが間違っていたとしても、もう波形がわかったので、PS/2キーボードを解釈し、この波形をエミュレートする回路を作れば、M68キーボードとなるでしょう。