tunozemichanの日記 / tunozemichan's diary

SORD社のコンピューターM68やM68MXの解析についての備忘録です。This blog is a memorandum about the analysis of SORD's computers M68 and M68MX.

SORD M68のBOOT ROM解析(Z80SIOのアドレス・設定判明)

SORD M68のBOOT ROMを基板から取り外しました。

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BOOT ROMとして東芝のTMM333Pが使用されています。これはピン配置がメジャーな2732や2764とは違っていて、所有しているROMライターでは読み出しできません。

ピン配置は分かっているので、Arduino Mega2560を使って読み出しました。

 

BOOT ROMファイルを入手したので、解析のスタートです。

まず知りたいのは、シリアルのアドレスとその設定です。SORD M68のシリアルチップはZ80SIOです。多機能な為に初期化コードのバリエーションが多くて、解析者泣かせです。

 

解析の結果、以下のアドレス、設定であることが概ね判明しました。Z80SIO/2は二つのシリアルポートを持っています。解析過程で先に判明したポートを便宜上Aとしました。

 

SIOAのデータレジスタ 0xF8

SIOAのコントロールレジスタ 0xF9

SIOBのデータレジスタ 0xFA

SIOBのコントロールレジスタ 0xFB

 

設定: 8ビット、パリティなし、ストップビット2、×16(具体的なボーレートは不明)、ただしSIOBの設定は不確定

 

現在の解析では、SIOBの初期化コードと思われるコードはSIOAと同一ですが、SIOBのOTIR実行時のBレジスタの値が不可解で、よくわかっていません。は、正しいBOOT ROMファイルでは問題ありませんでした。